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何時間眠れば足りるのか、家族それぞれで違うのか。気になっても、なかなか答えが見つからないものです。厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人・こども・高齢者の年代別に睡眠の推奨事項がまとめられています。睡眠時間の目安を中心に確かめました。
この記事では、厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月、健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会)の睡眠に関する基本事項、成人版・こども版・高齢者版の推奨事項をもとに、年代別の睡眠時間の目安について5つのポイントで整理します。後半の、自分と家族の睡眠時間を見直すときに確かめたいことは、この記事の提案です。
※この記事は、2026年10月時点で厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月、健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会)に掲載されている内容をもとにしています。この記事は「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の内容をもとにしています。ガイドには、睡眠には個人差があり、書かれている事柄が全ての人に常に当てはまるとは限らないと書かれています。眠りの不調が続く場合は、医療機関に相談してください。
睡眠ガイド2023とは
睡眠指針2014の見直し
「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、「健康づくりのための睡眠指針2014」を見直して策定されたものです。表紙には令和6年2月、健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会と記されています。
年代別の推奨事項
睡眠指針2014との大きな違いとして、適正な睡眠時間と睡眠休養感の確保に向けた推奨事項を「成人」「こども」「高齢者」と年代別にとりまとめた点が挙げられています。
「ガイド」という名前
「指針」という表現が全ての国民が等しく取り組むべき事項であるという誤解を与える可能性等を考慮し、「ガイド」という名称にしたと説明されています。
睡眠の量と質
量は睡眠時間
ガイドでは、睡眠時間が睡眠の量を反映する指標だとすれば、睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)は睡眠の質を反映する指標といえる、と説明されています。
両方がそろう
良い睡眠は、睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)が十分に確保されていることで担保されると書かれています。
朝の感覚
朝目覚めたときの睡眠休養感は、良い睡眠の指標となるとも説明されています。
年代別の睡眠時間の目安 5つのポイント
1. 成人は6時間以上が目安
適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する、とされています。
2. 小学生は9~12時間
小学生は9~12時間を参考に睡眠時間を確保する、とされています。
3. 中学・高校生は8~10時間
中学・高校生は8~10時間を参考にするとされています。
4. 高齢者は床上時間に注目
床上時間が8時間以上にならないことを目安にする、とされています。
5. 個人差がある
ガイドの内容が全ての人に常に当てはまるとは限らないと書かれています。
5つのポイント早見表
| ポイント | 厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月、健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会)の案内 |
|---|---|
| 成人は6時間以上が目安 | 6時間以上を目安 |
| 小学生は9~12時間 | 9~12時間を参考に |
| 中学・高校生は8~10時間 | 8~10時間を参考に |
| 高齢者は床上時間に注目 | 床上時間8時間未満 |
| 個人差がある | 自分に合う時間を探る |
成人版の推奨事項
6時間以上を目安
成人版の推奨事項の一つ目は、適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する、です。
睡眠休養感を高める
二つ目は、食生活や運動等の生活習慣や寝室の睡眠環境等を見直して、睡眠休養感を高める、とされています。
病気の可能性
三つ目は、睡眠の不調・睡眠休養感の低下がある場合は、生活習慣等の改善を図ることが重要であるが、病気が潜んでいる可能性にも留意する、です。
6~8時間が適正の目安
成人版の本文では、成人においては、おおよそ6~8時間が適正な睡眠時間と考えられ、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨されると書かれています。
寝だめはできない
眠りはためられない
平日の睡眠不足を休日に取り戻そうと長く眠る「寝だめ」の習慣について、ガイドでは、このような習慣で実際には眠りを「ためる」ことはできないと説明されています。
社会的時差ボケ
毎週末に時差地域への旅行を繰り返すことに似ていることから、社会的時差ボケ(Social Jetlag)とも呼ばれると書かれています。
平日の睡眠を見直す
休日に長時間の睡眠が必要な場合は、平日の睡眠時間が不足しているサインであり、平日に十分な睡眠時間を確保できるよう睡眠習慣を見直す必要があるとされています。
こども版の推奨事項
小学生と中高生
こども版の推奨事項では、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間を参考に睡眠時間を確保する、とされています。
朝と昼の過ごし方
朝は太陽の光を浴びて、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣化を避ける、とも書かれています。
幼児の目安
本文では、米国睡眠医学会が、1~2歳児は11~14時間、3~5歳児は10~13時間、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間の睡眠時間の確保を推奨していると紹介されています。
| 年代 | 睡眠時間の目安 |
|---|---|
| 1~2歳児 | 11~14時間(米国睡眠医学会の推奨として紹介) |
| 3~5歳児 | 10~13時間(同) |
| 小学生 | 9~12時間 |
| 中学・高校生 | 8~10時間 |
| 成人 | 6時間以上を目安 |
高齢者版の推奨事項
床上時間8時間
高齢者版の推奨事項では、長い床上時間は健康リスクとなるため、床上時間が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保する、とされています。
睡眠休養感
食生活や運動等の生活習慣、寝室の睡眠環境等を見直して、睡眠休養感を高める、とも書かれています。
昼寝
長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため、日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごす、とされています。
長く寝ても眠れる時間は増えない
本文では、長寝をしても実際に身体が眠れる時間が増えるわけではなく、むしろ寝つきに時間がかかり、途中で目が覚めやすくなり、睡眠の効率が低下すると説明されています。
床上時間とは
床の上で過ごす時間
床上時間は、夜間に床の上で過ごす時間のことです。
年代で変わる
ガイドでは、夜間の床上時間は20~30歳代では7時間程度ですが、45歳以上では徐々に増加し、75歳では7.5時間を超える傾向があると書かれています。
若い世代と高齢世代
若い世代は床上時間の不足に伴い睡眠不足になりやすく、高齢世代では逆に必要な睡眠時間に比べ床上時間が過剰になりやすいといえる、と説明されています。
眠りの質
身体が必要とする睡眠時間以上に眠りをとろうと床の上で長く過ごすと、寝つくまでに長く時間がかかる、途中で目が覚める時間が増える、熟眠感が減るなど、眠りの質が低下することがわかっていると書かれています。
年齢と季節で変わる睡眠時間
年齢による変化
脳波を用いて夜間の睡眠時間を調べた研究では、15歳前後では約8時間、25歳で約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6時間というように、成人後は20年ごとに30分程度の割合で減少すると紹介されています。
季節による変化
睡眠時間は季節によっても変動し、夏季に比べて冬季に10~40分程度長くなることが示されていると書かれています。主な原因として、日の出から日の入りまでの時間の短縮が考えられているとされています。
朝型化
加齢が進むと徐々に早寝早起きの傾向が強まり朝型化することがわかっていて、この傾向は特に男性で強いと説明されています。
| 年齢 | 夜間の睡眠時間(研究の紹介) |
|---|---|
| 15歳前後 | 約8時間 |
| 25歳 | 約7時間 |
| 45歳 | 約6.5時間 |
| 65歳 | 約6時間 |
自分と家族の睡眠時間を見直すときに確かめたいこと
ここからは、厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月、健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会)の案内をもとにした、この記事の提案です。
ここで挙げるのは、ガイドの推奨事項をもとにした見直しの例です。
年代ごとの目安を確かめる
自分は6時間以上、小学生の子は9~12時間など、家族それぞれの年代の目安を書き出してみます。
寝床にいる時間も記録
眠った時間だけでなく、床に入った時刻と出た時刻も記録すると、床上時間がわかります。1週間ほど続けて書くと、平日と休日の違いも見えてきます。
朝の休養感を見る
朝起きたときに休養がとれている感覚があるかも、あわせて書き留めます。
不調が続けば相談
ガイドでは、病気が潜んでいる可能性にも留意するとされているので、不調が続くときは医療機関に相談します。
よくある質問
大人は何時間眠ればいい?
成人版では、適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する、とされています。
小学生の目安は?
9~12時間を参考に睡眠時間を確保する、とされています。
中学生・高校生の目安は?
8~10時間を参考にするとされています。
高齢者も長く寝たほうがいい?
高齢者版では、床上時間が8時間以上にならないことを目安にするとされています。
休日に寝だめをすればいい?
実際には眠りを「ためる」ことはできないと説明されています。
昼寝はしてもいい?
高齢者版では、長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため、日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごす、とされています。
こどもが夜ふかししがちなときは?
こども版では、朝は太陽の光を浴びて、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣化を避ける、とされています。
冬は長く眠くなる?
夏季に比べて冬季に10~40分程度、睡眠時間が長くなることが示されていると書かれています。
睡眠時間の目安は、年代によって違う
「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間を参考に睡眠時間を確保し、高齢者は床上時間が8時間以上にならないことを目安にするとされています。ただし睡眠には個人差があります。家族それぞれの目安を確かめて、眠り方を見直すきっかけにしてみてください。